犬鳴山荘

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犬鳴山荘の自立支援介護【食事・6】

2023.1.17 - Tue.日常ブログ

犬鳴山荘では、自立支援に向けた取り組みを行っています。

今回は「食事」をテーマに数回にわたりご紹介していきます。

第六回は「食事介助の考え方」についてです。

前回までは自己摂取できる(自分で食べられる)方のお話をしてきました。

食事形態や自助具を使用することで、ご自身の力で食事を楽しんで召し上がって頂く事ができるようになる、ということがお分かりいただけたと思います。

ですが、様々な事情により自己摂取が困難となったご利用者には介助が必要となります。

ここでは「食事介助の仕方」についてではなく、「自立支援に向けた介助の考え方」をお話ししたいと思います。

食事介助とは、「自分で食べられなくなった人に、食事が出来るようお手伝いする事」なのですが、ここで重要な事は「何をどこまでお手伝いするか?」という所です。

全ての介助が必要なご利用者もおられますが、中には少しお手伝いするだけで食事ができる方もおられます。

例えばスプーンは持て、すくえるけど口まで運ぶ動作が困難なら、介助者は手を添え口元まで運ぶ動作をお手伝いします。

ここで重要なのは、「スプーンをご自身で持ってもらう」という事です。

介助が必要だからとスプーンを取り上げてしまっては、自立支援介護とは言えません。

「スプーンを持つ・すくう」という動作は出来るのだから、ご自身で行ってもらいましょう!

口元まで運ぶ際にも腕の動きを確認し、声掛けをしながら介助を行います。

確かに全介助より手間も時間も掛かるかもしれません。

ですが安易な介助はご利用者の持つ能力を低下させ、食べる楽しみや意欲も喪失させてしまいます。

実際上記のような介助を続けた結果、再び自己摂取ができるようになったご利用者もおられます。

また、ご利用者が自己摂取できるようになれば介助者の介助量軽減にも繋がりますよね (^^♪

まさに一石二鳥!

これが自立支援に向けた介助の考え方ではないでしょうか?

今回はここまで。

次回は「食事 最終回」。興味のある方は是非ご覧ください (^O^)/